Tansei98初飛行(6/13)

6月13日早朝に行われた試験飛行で、今年の機体Tansei98がついに初飛行を果たしました!

まだ、機体がベストコンディションとはいえない状態だったにも関わらず、なかなかの好飛行でした。メンバー一同、これを励みにして、次回の試験飛行に向けて頑張っています。

出発前

6月12日夕方。作業場に4tトラックが到着し、機体の積み込み作業が始まりました。私たちの機体は全長7.3m、主翼のスパンが26mもあり(他チームの機体もこのくらいの大きさがあります)、当然このままではトラックの荷台に載らないので、胴体は2分割、主翼は7分割して運びます。

今回が2回目の試験飛行のため、積み込み作業は手際よく進んでいました…
ところが、ここで思わぬアクシデントが発生してしまったのです。

主翼が…

主翼をトラックに積んでいるときのことです。トラックの前で積み込みの順番待ちになっていて人が押さえていなかった主翼が突然の風にあおられて、地面に落下し、後縁の一部が破損してしまいました。出発までに修理するだけの時間はなかったため、応急処置のみで試験飛行に挑むことにしました。これで飛ぶのだろうか?

だれもが心配になるような出発でした。

飛行場到着

日付が変わり、6月13日午前1時。某飛行場に到着しました。組み立てを開始する午前2時まで、しばらく仮眠を取りました。

時計が2時をまわり、組み立て開始です。胴体に尾翼を取り付け、それから主翼を組み立てていきます。今回、試験飛行に参加したメンバーはわずか11人(うち1人はパイロット)だったため、組み立てに苦労するのではないかと心配されていましたが、2回目の試験飛行ということもあり、かなり手際よく組み立てられました。日が昇って明るくなってきた4時半には機体が組み上がり、試験飛行を開始しました。

試験飛行開始~初飛行!

試験飛行開始後、いきなりトラブルが発生しました。

主翼リブの回転止め部分が破損し、さらに、チェーンが歯とびして外れてしまったのです。

主翼リブの破損部分はテープで固定して迎角が狂わないようにし、チェーンについては、テンションを強くしてとりあえずチェーンが外れないようにしました。さあ、気を取り直して、試験飛行再開です!

何回かの走行後、主翼のセッティングを変更し再び走行を開始したところ、機体は突然浮かび上がり、定常飛行状態に入りました!

着陸も無事に成功し、一同、喜びのあまり機体を支えるのも忘れて拍手。「俺たち、飛行機を作っていたんだなあ…」と、みんな感慨にふけっていました。

ビデオ撮影もしていたのですが、運の悪いことに、そのときにちょうどテープが終わってしまい、撮ることができませんでした。その後の飛行も合わせ、3回の飛行に成功しました。最高飛行時間は約13秒、距離は100m程度だったようです。

主翼の一部が破損した状態でのフライトにも関わらず、これほど飛んだのは意外でした。
主翼を修理したら、さらに良く飛ぶと思われます。次回の試験飛行が楽しみです。