第3回試験飛行(6/29)

!第3回テストフライト結果

6月28日に、第3回テストフライトを行いました。第2回テストフライトは、6月22日に行う予定で実際に富士川まで行きましたが、強風と続く雨のため組み立てを中断、試験を断念しました。

今回試験飛行の目的は、飛行姿勢等の確認と、それに伴う迎え角の調整、各部の仕上がり具合の確認でした。実際に4回の走行試験を行ったところ、1回目、2回目では機体は滑走路中心線から若干ずれつつも、よくバランスのとれた状態で走行させることができました。

3回目、4回目は迎え角を変更し、実際に飛行させることができましたが、各回とも機首下げの状態での飛行であったことが、ビデオ撮影によって判明しました。詳細は後日アップロードします。

以下、パート別の報告です。

計測班

今回の試験飛行中、途中で基板に直結のLCDの表示が停止し、メインとなる PIC16F873の動作が止まったように見えました。いったん電源を切断し再投入すると、3本目の走行・飛行中は動き続けていたものの、4回目で電源を入れて試験したところ、途中で再び動作が停止してしまい、結局、EEPROMに今回の試験飛行中のデータを記録することができませんでした。理由として、以下の2点が挙げられます。

!1. 水晶発振子の接触不良。

ソケットをニッパーで割り、直接基板に半田付けせずに水晶発振子を動作させていましたが、この接触が、機体の振れにより確実でなくなり、PICが動作を停止した可能性があります。

!2. 今回新しく取り付けた回転数測定用のPICのソフトウェアのバグ。

後日自宅で何度か動作させてみたところ、回転数測定用のPICがメインのPICに値”255″(エラー時の値としてリザーブしており、実際の回転数ではない)を返した瞬間に動作が停止することがありました。毎ループ、全PICの応答を待って動作するので、一つでも機能が停止したものがあると全体が停まってしまうようです。

当初は電池の容量不足を疑いましたが、自宅で動作させて電圧を測定する限り、十分な容量であることが分かりました。対策として、

!1. 水晶発振子は基板に直接半田付けを行いました。

!2. 回転数計用のソフトウェアに、機能の停止する原因がないかチェックするとともに、応答時間を制限する仕組みを搭載する予定です。

主翼班

今回の試験飛行の機体組み立てでは事前のワイヤー準備が中途半端であったため、ワイヤーの長さが足りなくなってしまう という失態を演じてしまった。予備のワイヤーを多数富士川に持っていっていたので、時間はかかったが落ち着いて対処できた。しかしこの作業のせいで機体完成が薄明開始後となってしまったので、次回の試験飛行では万全の準備をしていかなけれ ばいけない。

ワイヤーの長さは第1回試験飛行と同じで取り付けた。何回か走らせてみたところ、ワイヤーの長さはほぼ問題ないという ことであった。ワイヤーの長さを変えることができるように準備をしておいたが、今回はワイヤーの長さを調節する機会はなかった。

各翼の接合部の隙間を埋めるもの(翼間フェアリングと呼んでいます)は必要箇所全部の分を作ることはできなかったので左 右対称に一部ずつだけ取り付けたが、取り付けに関して特に問題となるようなことは見当たらなかった。

今回の試験飛行では主翼の左右バランスには問題がなかったので、今週は翼間フェアリングの完成を目指す。 主翼ではないが、水平尾翼の操舵関係のアームやワイヤーと干渉している部分であまりきれいに翼型がでていなかった部分があったので、その部分を作り直す必要もある。

操舵班

今回の試験飛行で問題になった点は次のとおりである。
内蔵については問題は見られなかった。しかし、パイロットが機首上げにしようとする時に現在の操縦桿では手首に負担がかかり機首上げの状態を保つことができないという問題点が見つかった。次回までに操縦桿の形を変更して操縦性を確立したいと思う。その他の点については特に問題は見当たらなかった。

駆動班

組み立てのみで終わってしまった前週にも間に合っていなかったが、今回は可動式テンショナーが完成していた。ただ完成したのが前日だった上、手違いで駆動試験を行い損ねてしまったのでぶっつけ本番になってしまった。

富士川ではこれまでよりも若干組み付けに時間がかかってしまったがそれ以外には特に問題なく準備できた。実際に使用してみると横を走りながら見た感じでは音なりもなく、ペダリングによるテンションの変化を上手く吸収してくれていたようだった。パイロットの感想では、「ペダルの踏んだ感じがかなりスムーズになった」ということだった。

特に問題は発生しなかったため、今週は予備のスプロケットの準備や、クランク~スプロケットボックス間のテンショナーの一部を作り直して軽量化をしたり、ペラシャフトの軽量化のための強度試験等をする予定だ。また、今回はトークリップペダルを使用したが、次回からはビンディングペル(SPD)を使用する予定である。