第33回鳥人間コンテストに無事出場することができました。
遅くなりましたが、画像を交えた報告を掲載いたします。(written by 10年度設計・胴体班 小澤)
07/22
放課後(←期末テスト後とも言う)から機体及び応急修理用の工具、パーツ類、テントなどの荷物の積み込みを無事終え、先発隊(2,3年、1年の一部)は夜行で琵琶湖に向かいました。
07/23
09:30 くらい
先発隊が彦根駅に到着。リアルひこにゃんがお出迎えです。ムーンライトながらと在来線を乗り継いだのですが、みんな緊張と興奮で、あまり寝れなかった様子。
10:30くらい
松原水泳場の機体待機場に到着。トラックが到着するまではしばらく休憩。F-tecはタイムトライアル部門6番機です。
12:00くらい?
機体が入ったトラックが到着。機体(特にカーボン)が紫外線に当たらないよう、なるべくテントの中に収めました。
13:00くらい~
機体審査のための組み立てを行ないました。主翼は下部張線まで、外翼までの組み立てです。尾翼と松が当たりそうで一苦労です。機体審査は張線へのテープ貼り直しを条件に一発で無事合格しました。
同時間帯には、パイロットへの取材も行われました。
解体後、主翼班は、大会のために張りなおしたフィルムにアイロンをかけ直す作業をはじめます。
16:00くらい
運営側が大会リハーサルを行っていました。夕方、湖岸はかなりの強風だったのですが、そのなかでも写真の機体(原動機付きですよ!)は安定した飛行を見せていました。
17:00くらい
パイロットと設計(←本番はボートなので上がれない)がプラットホームの下見に行ってきました。明日はここから沢山の機体が飛び立ちます!プラットホームから見る琵琶湖と夕日はまさに絶景でした。
18:00くらい
ここ数大会は、日没後にプラットホームはライトアップされます。
20:00くらい~
このころやっと主翼フィルムのアイロンがけが終了。機体保持を交代でしつつ、近くのかんぽの湯で汗を流し、食事をとります。
その後も仮眠を交代でとりつつパーツを保持。この時間帯に、後発の1年生が到着。体力を消耗していないので、心強い援軍となります。
7/24
02:00くらい~
今年度最後のミーティングを組立て前に行ないました。後発組に改めて諸注意の確認をし、全体では気づき事項の連絡、組み立てから移動のタイムスケジュール、プラットホームまでの機体の運び方等を再確認しました。
02:15くらい~
組み立てを開始。数年前から湖岸がえぐれているため、主翼は湖側で、胴体は防風林側で組み立てます。
04:30くらい?
夜が明けて来ました。組み立て中の機体は湖までこんなに近い!他チームには機体審査時に水が思いっきりかかっているところもありました…。
松林では次期ペラ班長がハブでペラの固定作業を重々しくしています。ちなみに、今年の塗装テーマは「ピカチュウ」。パイロットのポケモン好きにちなんだものです。
書類・機体・パイロットの各審査合格のシール。これがないと機体は発進できません。
ラダーのロゴ。東大のロゴ、工学部のロゴ、作業場所提供場所であり当サークルの由来である航空宇宙工学科のロゴを貼りました。お世話になった工学部の先生方や技術職員の方々等、大学関係の皆様ありがとうございました。
05:00くらい?
最後の操舵試験・ペラ回転試験。操舵関係に問題有りませんでしたが、回転試験ではカコッカコッと回転するたびに小さく異音が。複数回の試験の後、問題なしの判定が下りました。(原因は後述)
06:00くらい?
みんなで機体をバックに記念撮影。それぞれ疲れはありますが皆いい顔です。
07:00くらい?
プラットホームに向け移動開始。移動しながら最外翼と翼端を付けます。移動中にもパイロットへの取材がありました。ゲーマーなのでゲームやってます。ラブプラスじゃないですよ。彼に緊張は無いのか。
08:00くらい?
ついにプラットホームへの一本道、通称「花道」根元まで無事到着。1年生は応援担当、設計はボート搭乗のため、2,3年生や機体とはここでお別れです。
設計はボートに乗るので、沖の様子や他チームの飛行経路を観察。(←保持をサボっている訳ではない!!)このころ一番機の日大さんが発進し、見事ゴールを決めていました。一気に各チームの緊張とボルテージが上がります。
9:00-09:30くらい?
辛い辛いスロープでの保持。応援席で待機している方がハラハラしてしまいます。みんながんばれー!
10:00くらい?
ついにプラットホームまでやってきました。プラットホームでも取材を受けます。そしてゲートオープン。舞台は整った!
テイクオフ!
ふわり。
西に向け発進。最初、ややガタつきましたがパイロットが慣れてきたのか、その後安定。作戦通り、ぐんぐん高度を上げます。
今回の作戦は、北側の飛行禁止区域が西側に比べ、とても近いため、テイクオフ後北側から旋回するというものでした。
作戦通り機首をやや北側へ向け、ターンマークの右をかすめます。ラダーも効いている様子。
ターンマークを通過したところで旋回開始。しかしターンマーク付近は向かい風が強く方向安定が効きすぎて、ラダーで少しバンクをつけようとしても、上反角ですぐに逆方向に修正されてしまうようで、なかなか旋回できませんでした。
結局さらに沖に出ざるを得なくなりました。パイロットがかなり強めに舵を切り、プラットホームから1000m付近でようやく旋回しはじめ、まずは90°旋回。高度が徐々に落ちてきています。
高度を少し上げ、もう90°旋回。機首が向いてきました!設計はこの旋回シーンでご飯3杯は行けます。
ついに念願のゴール!!タイムは4分18秒35。1100m沖まで行ったわりにはなかなか早い。正直、ゴールするとは現役メンバーのほとんどが思っていませんでした。パイロットには感謝です。
しかしその後高度を下げることがなかなかできず、飛行禁止区域に侵入し失格…。
着水地点はパイロットが機体から立って出られるほどの浅瀬でした。お疲れ様でした。
10/10/26追記
こちらが飛行のログです。(上:Google Earth上でのGPSデータプロット, 真ん中:GPSデータから得た軌跡を飛行距離が簡単にわかるよう加工したもの,下:各種計器、操舵系のログ)
Google Earth用のファイル
総飛行距離:2504m(約1100m沖まで到達。F-tecチーム飛距離記録更新!)
最小旋回半径:約70m
平均機速:8.0~8.2m/s(設計機速7.5m/s、TF時7.0m/sに調整したのにこの数字は未だ謎です…)
でした。
高度計は飛行中動作しませんでした。プロペラ回転数は、ほぼ90台後半程度を維持しています。
ラダー操作に関しては、西側から北側への進路変更、旋回中の大きな操舵がよくわかります。
最後のエレベータ操作はパイロットの疲労がたまったため、頭上げ気味で飛行しようとしたためのものです。
駆動系の異音は、シャフトとスプロケットにネジ1本を貫通させて穴2箇所を通して固定していたのですが、その穴が金属疲労によって広がり、ガタが発生したことにより起こったものでした。
今回の更新で、10年度の更新は基本的に終了となります。皆様のご声援ありがとうございました。F-tecの次回作にご期待ください。